YPWOラボの記事3本を、英語と繁体字中国語に翻訳して公式サイトに掲載しました。あわせて、吹奏楽の言葉を対訳で整理した用語集も、それぞれの言語で公開しています。
YPWOラボは、市民吹奏楽団の団費や選曲などを、独自に集めたデータで分析している連載です。これまで日本語で20本以上の記事を公開してきました。その一部を、日本語以外でも読める形にしたのが今回の作業です。
翻訳した3本の記事
1本目は「日本の吹奏楽文化はなぜ独特なのか」。学校の部活動からコンクール、市民楽団まで、日本の吹奏楽がひとつながりの文化になっている経緯を、明治の軍楽隊までさかのぼって整理した記事です。英語版と繁体字版があります。

2本目は「関東の市民吹奏楽団、団費の相場はいくらか」。関東7都県885団体のデータから、月額団費の分布と相場帯をまとめました(英語版/繁体字版)。
3本目は「全国の吹奏楽団でよく演奏される曲」。615演奏会・3,279曲の集計から、市民楽団の選曲の定番と流行を追いました(英語版/繁体字版)。
3本とも、市民吹奏楽団の実態を扱った記事です。この分野はもともとまとまった統計が少なく、ラボでは団体の公式サイトなどから独自にデータを集めて分析してきました。
なぜ翻訳したのか
日本の吹奏楽は、学校の部活動を軸に独自の発展を遂げてきました。ところが、その様子を日本語以外で調べる手段はあまりありません。
YPWOは、演奏会だけでなく、吹奏楽に関する調査や情報発信も活動の一つとしています。ラボで蓄積した内容を日本語だけに閉じないことは、「すべての人に音楽の本当の喜びを」というミッションにもつながると考えました。
そこで、ラボのデータや考察を、日本語を使わない人も参照できる状態にしていくことにしました。大がかりな海外向けの展開ではなく、手元の記事を少しずつ開いていく取り組みです。
言語は英語と、台湾や香港などで使われている繁体字中国語の2つです。
記事より先に、用語集を作りました
翻訳でいちばん困るのは、吹奏楽の言葉です。課題曲、自由曲、吹奏楽オリジナル、団費。どれも辞書どおりに訳しただけでは意味が伝わりません。課題曲を「指定された曲」と訳しても、全国の団体が毎年同じ数曲を練習するというコンクールの仕組みまでは伝わらないからです。
そこで記事を訳す前に訳語の対応表を作り、3本の記事で表記を統一しました。その対応表を読み物として整理したのが、英語版の用語集「A Glossary of Japanese Wind Band Culture」と繁体字版の「日本管樂文化用語集」です。載せているのは記事に登場する言葉が中心で、数はまだ多くありません。


対象は少しずつ増やします
翻訳する記事と用語集の項目は、今後も少しずつ増やしていく予定です。日本語版の記事が主で、翻訳はそれを追いかける形になります。
